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スタッフコラム

面接の本音シリーズ②「いいね!こんな面接官(採用担当者)に好印象をもった」

作成日:2023.9.22

こんにちは、ミスターDです。前回(シリーズ①「就活生が出くわした最悪の面接官」)はムカッときた面接官(採用担当)の皆様もいらっしゃったかもしれません。でも、就活生の声は事実ですので。面接官は評価者であり求職者より偉い、とか思っている人、今すぐ面接官を辞退された方が宜しいかと思います。ほとんどの場合は求職者が面接官を評価していると言っても過言ではありません。

 

また私の経験で恐縮ですが、新卒採用を担当していた時はバブル崩壊後まもなく、山一ショックが起こった頃の完全な買い手市場でしたので、初期の候補者集団(エントリー)が8,000人、会社説明会4,000人の中、敢えて「書類選考無し全員面接」を掲げて、一次面接2500人から4回の選考で30人採用という、現在の担当者の皆様の「学生集めの苦労」と真逆の「対応力苦労」で頑張っておりました。その時、人事部が気にしていたことは「ほとんどの学生と採用のご縁は無くなる。そんな皆さんとどういう関係を構築するか」でした。横柄な態度などもってのほかですし、新卒採用ではご縁が無くなる約99%の皆さんが嫌な気持ちや、自社に恨みを持つようなことのない対応を心掛けていました。

 

そんな経験のあと、私は異動し広報担当をしていて、北海道のテレビ局から取材を受けた時のこと。挨拶で名刺交換をしたリポーター(局アナウンサー)の人から「私のこと、覚えていますか?」と言われたのです。一瞬頭が真っ白になり「え?え?」と脳内のデータベースをフル稼働させたところ、人事脳が答えを出してくれました。「あ!5年前に当社を受けてくれた○○さん?」と危機一髪で回答が出来ました。残念ながら最終面接で不通過になったのですが、その後、アナウンサーになられていたとは。でも「あれだけの人数の面接で、まさか覚えていていただけたなんて。御社を受けたことを誇りに思います」と言っていただいて、これぞ面接官(人事)冥利に尽きる、と思いました。まあ歳を取った今ではそんな記憶力もないので、若い時だからこそ出来たことですが、受けていただく一人ひとりの学生に真摯に向き合うのは大事だと思います。

 

【実録:どんな面接官(採用担当)に好印象を持ったか】

さて、前置きはそのくらいで、じゃあ今どきの就活生は、どんな面接官に好印象を持つのでしょうか。今回も24卒で就活を終えた学生に「コラム用に教えて」という私のお願いを聞いてくれたのでリアルコメントを皆さんと共有したいと思います。まずは初期印象編。

 

・笑顔が多くて安心感を与えてくれた

・笑顔で話を聞き、それに対する返答や考えをきちんと述べてくれた

・相槌が丁寧。こちらの返答に対しても丁寧に質問を広げてくれた

・相槌、笑顔、ネガティブ面も伝えてくれた

・学生の立場に寄り添ってくれた

 

まさに前回の印象最悪編にあった「相槌がない」「笑顔無し」「目線が合わない」等の真逆ですね。まあ最悪編の方は、面接官の資格なしレベルであって、好印象の方は「当たり前のことを当たり前にやれば良い」ってことですよね。でも、簡単なようで簡単ではないことで、少しでも面接官側がマウントを取るような気持ちだと、上記のような好印象までは絶対にならないと思います。すなわち「自分は学生から見られている、評価されている」という気持ちになれるか、ですよね。



次に、態度や印象ではなく、どんな対応をされたことで好印象だったか、というものでは

 

・自分の経験を褒めてくれた

・なぜ選考通過できたのか、その理由を教えてくれた

・面接中に、「あなたのこういうところが弊社で役に立てると思う」と具体的に教えてくれた

・「面接という形だけど、学生も企業を見極めるマッチングの場だ」と言ってくれた

・質問ばかりでなく、その人自身の人生観や考え方が反映されるような雑談をしてくれた

・学生も企業もお互いに「見極め合っている」という姿勢を感じた

・自社、同業他社、他業界の広く深い知識があった

・面接の記録、面接官の評価を伝えてくれた

 

やはり真摯にFAIRな対応をすることは、学生にとってはとても嬉しく感じるのだと思います。これら以外では「面接官が将来的に自社に貢献する学生を選んでいるように、学生も尊敬できるかどうか=その面接官は仕事が出来る人なのか、市場価値が高そうな人なのか、を見ている」という鋭い意見もありました。上記にもありますように「自社、同業他社、他業界の広く深い知識がある」というのは、とかく「当社はこうですよ」「こんなに良い会社(素敵)ですよ」の乱発が見られる採用活動において、自社ネタ以外に触れていくことは、差別化にもなりますので、余計に学生からは好印象を持たれやすい、ともいえるかも知れません。

 

さあ、皆さんどうでしょう。ご自身、周囲を考えてみて、自分たちは学生にどう映っているのでしょうか。当然、学生に迎合する必要もないですし、学生も面接官(採用担当)に迎合する必要はありません。「自分の考えを曲げ、相手に気に入られよう」としても、薄っぺらな関係にしかなりません。だからこそ、職サークルでは「顔の見える採用」「ホンネの就活」が大事なのだ、と企業や学生に伝え続けていますし、そんなスタンスに私は共感してJOINしています。

 

【採用担当の自分をどう磨いていくか】

さて採用担当や人事の皆さんは、どこまで幅広い知見で面接や採用に臨んでいるでしょうか。人事パーソンとしての基礎スキルや、採用にも重要な要素となる法律や労務にどこまで関心が持てているでしょうか。私自身も受けた経験はありますが、ぜひ、自分自身を磨く為にも、採用に関わる人に向けた「採用力検定」などを体験してみてはいかがでしょうか。言葉遣い、身だしなみ、相手を思う気持ち、以外にも知識があるのと無いとでは、自分の付加価値は大きく変わると思いますよ。ちょうど次のお申込み開始も近づいているようですので、気になる方は、こちらをご覧ください。

 

 

では、いよいよ次回は就活の本音シリーズ③「就職活動に物申す!」です。就活が終わったいまだからこそ、自分を冷静に振り返って出てくる、生の声を皆さんに共有したいと思います。

ではまた、約1か月後をお楽しみにしていただけたら幸いです。
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