STAFF COLUMN

スタッフコラム

哲学対話「解決すること、観察すること」

作成日:2022.9.16

アクネです。

以前、オンライン上で哲学対話のイベントに参加した時のこと。
※哲学対話とは:
身近な問いをフックにした議論の形式のこと。
“自由に意見を述べる”“他の人の意見を否定しない”ことがルール



参加者がそれぞれ議論したい問いを持ち込み、参加者同士で
ああでもない、こうでもないと意見を交わし合うなか、
司会の方から印象的な言葉を聞いた。

「『問いをながめる』ことを意識してみてくださいね。
眺めて、ふっと湧いてきた思いを相手に伝えるようにしてください。
“正しい”“正しくない”と判断したり、解決しようとアドバイスをしたりは禁止です。」


その言葉がわたしの中で妙に心に残り、気がつくと思い出すようになっていた。
その理由は、これまでで得た考え方と対極にあるように感じたから。

*****

営業は「お客さまの課題を解決する」仕事。
時には中長期的な視点を大切にしながら、
お困りごとが起こっている原因を探り、解決するための道筋を提示する。

また、社会人として必要とされることは
「なるべく早く、良くなっていく」こと。
昨日の自分の課題を解決していくこと、とも言いかえられるだろう。
仕事を続けていく上でくりかえしインストールしたこの考え方に対し、
はじめは背伸びをしながら食らいついていたが、次第に
少し手を伸ばせば届くようになっていた。
しかし、「このままで良いのかな」と違和感を覚えるようにもなっていた。

*****

 

本来のわたしは、腑に落ちないと前に進めない、いわゆるマイペースタイプ。
「時間は有限」と感じている人から見たら、もどかしい印象を受けると思う。
そういえば、小さい頃は歩けるようになるまで時間がかかり、
母はやきもきした、と言っていたっけ。

今わたしに求められていることは、
今までの自分と180°異なる選択をすること、ではないのだとふと感じた。
時と場合と感情によって、あり方を選べること。
100%解決、でも100%観察、でもないしなやかさだ。

たぶんしなやかさを手に入れるには時間がかかると思う。


でも、それで良いのだ。
深化する「わたし」を楽しみに、日々を過ごしている。

 
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