STAFF COLUMN

スタッフコラム

笠原のケニア探訪記~4日目ママたちとエンドレスダンシング、砂糖水は目薬~

作成日:2025.2.20

さて、ケニア4日目です。今日は田舎の村に行きます。ケニアの田舎、想像つきますか?日本の田舎といえば田んぼとじいちゃんばあちゃん、ってイメージがありますが、ケニアの場合は赤土ととにかく元気なママたちでした。

首都ナイロビから車に揺られること2時間、ケニアの田舎に着きます(地名を覚えていない)。

ここではケニアの田舎の暮らしと村の産業であるサイザルかごの制作体験をします。

ビルや建物の多いナイロビとは違い、田舎の街並みは草原、動物、時々建物、街に近づくとバイクと屋台って感じです。舗装されていない道はもはやアトラクション、これ一般車で通れるの??って道をガシガシ進みます。あと意外なことにケニアは左車線右ハンドル、つまり日本と同じ交通ルールです。そしてナビからは日本語が流れてきます。そう、ケニアの車はほとんど日本車です。ケニア人に「日本人だよ」と名乗ると9割型「トヨータアアアアア」と歓迎してもらえます。トヨタ、日産、SUZUKI、ISUZU、ダイハツ、たいていの日本車のメーカーは見受けられます。(後日行くサファリの車もトヨタのランクルでした。)。日本は車産業で発展した国なのだと実感しました。

そうして、村に着くといきなり流れる爆音のケニアンミュージック、そして踊り出すママたち。とりあえず流れに身を任せ、ひと踊りします。ひと踊り終わると次の曲が、ふた踊り目に突入です。(お気づきかもしれませんがこれがあと数曲繰り返されます。)ドライブで凝り固まった体に追い打ちをかけるような疲労感が全身を覆ったころ、ようやく曲が止まりました笑。どうやら今回ダンサー(ゴメさん)が来ると伝えたところみなさん大喜びで迎えてくださったとのことです。ケニアの踊りは腰を低くしてリズムに乗る踊りです。つまり太ももにきます。しかしなぜかママさんたちはほぼエンドレスで躍ります。そういえば日本の盆踊りも似たような感じかもしれません。熟練の踊り手に体力の限界はないのだと思います。

休む暇もなく昼食の準備、今日の昼食はウガリ、ヤギ肉を高菜みたいなので煮込んだやつ、カチュンバリ(ケニア人の前では言えませんがタコスのサルサみたいなやつ)です。ウガリは小麦粉みたいな感じでウガリ粉が売っているようでタライみたいに大きな鍋にどんどん粉を入れ、水を入れて、火にかけて捏ねます。いちおう台所的な小屋があるのですがめちゃくちゃ煙たい!!!煙に目をやられて涙を流しながらウガリを捏ねます。なんだか日本の餅つきwith煙って感じです。二人で協力して火にかけながらひたすら捏ねたらウガリの完成です。

お次はヤギ肉のやつ(これもちゃんと名前があったはず、、、)。高菜みたいな葉物野菜をカットし煮込みます。以前、賛否両論の笠原さんが高菜の含め煮みたいなのを作ってましたがそれをめちゃくちゃワイルドにした感じの料理です。米が欲しくなります。そしてカチュンバリ。サルサといえばピンとくるかもですが、細かくしたトマト、ニンニク、唐辛子、コリアンダー、そして酸味(帰りの飛行機で隣になったケニア人曰く白ワインビネガーかレモンが良いらしい。)塩で味を整えたら完成です。

と、ここで事件が。ツアー参加者のうち、唐辛子のカットを担当していた人が唐辛子を切った手で目を擦ってしまいました!唐辛子を切ったことある人はお分かりかもですが相当痛いし腫れます。皆で心配しているとおもむろに「砂糖水が効くからそこに座れ」とリーダーから指示が、戸惑いながら座るメンバー。何やら用意される茶色く濁った砂糖水、椅子に押さえつけられ注がれます。もはや何かの儀式。いつかのイッテQで見た除霊の儀式のような光景を目の当たりにしました。(確かに砂糖は薬として使われるという話を聞いたことはありましたがまさか自分の知人が施されることになるとは、、、)ありがたいことに砂糖水は効き?痛みも引いたようです。大事にならなくて良かった。

ご飯を食べたり、お母さんたちの仕事(豆の皮剥きとか)を手伝ったり、その辺にいる猫を撫でたり、村の赤ちゃんに取り入ろうとして泣かれたり、そんなほのぼのした時間を過ごして村を後にします。(もちろんダンスパートも追加でありました。)

そしたらサイザルかごの作業場へ。サイザルかごはサイザルという植物の繊維を利用したかごです。ザルみたいな感じです。ラハケニアさんはこういったカゴもアパレルブランドで取り扱ってます。作業場の前に生えているサイザルの新芽を引き抜き、鉄の棒を2本並べた隙間にサイザルを差し込みます。隙間は細いため、差し込んだサイザルを力強く引き抜くと自然と繊維だけが残るわけです。数回引き抜くとそこには綺麗で瑞々しい繊維が。これを撚り合わせることでカゴに使うひもができます。撚り合わせるのはなんと人の太ももの上。手のひらと太ももを使って器用に撚り合わせます。そういえば私が好んで視聴している週末縄文人という縄文生活系ユーチューバーも似たようなことをしていました。村では規格落ちのサイザル細工も購入できたので母用に鍋敷に使えそうなオレンジの柄の入った丸いサイザル細工を買いました。ママたちと一緒にサイザル細工の編み物に挑戦してみたのですが私には向いてなかったようで、あんでもあんでも隙間だらけでしたが、こうして売られているものを見るといかに熟練した細工かよくわかります。何人かのツアー参加者はもはや職人の如くハマってましたが笑。

そんなこんなで村を後にします。このツアーでは1日の終わりにその日の振り返りをするのですが、私の抱いた感想は“伝統工芸の技術は技術だけでなく、それができた文化があってこそ成立するものだと感じた。”ということです。村ではママたちが踊ったり、料理をしたり、おしゃべりをしたり、そんな生活の中でサイザル細工も作られていました。つまりサイザルを編むことは彼女らにとって日常なのです。日本でも伝統的な技術が失われていることが問題視されていますが本来目を向けるべきは技術そのものではなく、なぜその技術が育まれた文化なのかも知れません。

そんな話をしながら無事家につきました。今日は遠出だったので自炊ではなくUber eatsを使ってみます。なんとケニアにはチキュウという日本人のダンサーが運営する日本料理店があり、そこを試してみることに。テリヤキ丼を頼んだのですが、久しぶりの日本の味に歓喜。うなぎの蒲焼のタレのような甘ーいタレが焼き鳥のように細かく切られた鶏肉にかかり、ご飯まで染みてて(しかも日本米!!)最高でした。ケニアで日本食が恋しくなったらチキュウのテリヤキ丼一択です。そんなわけで今日も満足して寝ます。が、明日の朝まさかの事態に!続きはまた今度。



村の猫



飼われていたひよこ



激うま照り焼き丼とピザとか

 
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