釘さんの100の出会い プロフィール
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  <第114話> 「日本マクドナルドの平本さん(前編)」   2007/03/05  
 
日本マクドナルドも創業時からの取引企業の1社だ。しかし、最初から正式な 協賛企業だったわけではなかった。

1999年夏。日本マクドナルド人事採用担当者のSさんから「採用ホームページ 制作のコンペに参加しませんか?」とのお誘いをいただいた。前年より少額で はあったが、日本マクドナルドとは取引があった。Sさんは、当初よりパフの ユニークさを認めてくれており、なんとか取引が大きくなればと、このチャン スを与えてくださったのだと思う。

僕は、当時パフの様々な制作物を全面的に手伝ってくれていたグレートローク の福田さん(第93話に登場)といっしょに、マクドナルドに相応しいホームペ ージの企画を懸命に考え、プレゼンを行った。コンペに参加した会社は全部で 5社。パフ以外の会社は、規模も大きく社歴も長く実績もたっぷりの会社ばか りだった。

プレゼンを行った数日後。マクドナルドからコンペの結果が発表された。

残念ながらパフは落選。パフが考えたアイディアやデザインを推してくれる人 たちも多かったらしいが、多数決の結果、一等賞にはなれなかった。

しかし、このホームページのコンペに参加したことがきっかけで、別の制作物 のコンペにも「ぜひ参加して欲しい」との要請をいただいた。「パフにもっと チャンスを与えてみてはどうだろうか」という意見が出たらしい。ありがたい ことだ。

別の制作物というのは、小冊子形式のパンフレットで、学生へのDMに使用す るためのものだった。またしても福田さんと、同じくグレートロークのデザイ ナー(鈴木さんといいます)と一緒に、プレゼン前日の深夜までかかって作戦 を練りこんだ。

そして捲土重来。見事、今回の小冊子のコンペには勝利することができた。絶 対勝つぞ!という気合のもと勝ち取った勝利だった。


前置きが長くなってしまったが、この小冊子の主担当を務めていた日本マクド ナルドの人事採用担当者が、今回の出会いの主人公だ。名前を平本薫(かおる) さんという。名前は「かおる」だが、僕よりも数歳年上のれっきとした男性だ。

平本さんは、パフが提案した企画やデザインを気に入ってくださったのはもち ろんだが、それ以上に、パフの『顔の見える就職と採用』という事業コンセプ トをとても気に入ってくださった。

平本さんは以来、パフのイベントにも足しげく通ってくださった。しかし、小 冊子の制作で取引金額は大きなものになっていたものの、「協賛企業」として の参画ではなかったので、イベントは見学のみで、正式な参加ではなかった。

「パフの協賛企業」になるためには、当時、パフのWebサイトに詳細な情報 を載せることが必須条件で、価格もそれなりに高額だったため、ハードルがか なり高かったのだ。

平本さんは、パフのイベントを見学するたびに、パフへの協賛企業としての参 画を強く希望するようになっていった。「ぜひ次年度こそはパフの協賛企業に なりたいと思います」。『キミは就職できるか?』というイベントを見学して くださった後、平本さんはそう仰ってくださった。

西暦2000年、冬の出来事だった。そしてこのとき、まだパフには誰も社員がい なかった。
(後編に続く)
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