「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の……」。ええっと、鬼丸さん、平家物語はそのくらいにしてもらっていいですか？　今はまず、この前頼まれた企画書の内容を詰めたいんですけど。説明会のスライドとインターンシップの企画もあるし。ええ、知ってます。平家物語が大好きなんですよね、「平安時代の世界にのめり込むのが気分転換だ」って言ってましたもんね。儚き武者とその裏を支える女性たちの勇姿が素敵って。いや、それも分かるんですけど、鬼丸さんの活躍を支えるボクの勇姿もたまには見てもらえます？　
鬼丸さんのお客様からの要望を華麗に汲み取る姿は本当に惚れ惚れします。お客様のところへ同行すると、鬼丸さんはウンウンと頷いているだけなのにお客様の方からお困りごとや要望をどんどん話してくださる。まるで催眠術にでもかかったように（ホントに催眠術かけてます？）

その時間だけでお客様からの信頼度の高さが目に見えるのです。振る舞いは大らかだけど、その眼光たるや狙った獲物を捉えた虎。商談中テーブルの下には、その日必ず提案するぞと決めた資料を握りしめ、いざ！という時に出して契約を決める。シュピンッ！って、仕留める音が聞こえてきますよ、営業中に。きっと「お客様の利益」を何よりも優先するからこそ、筋の通った営業ができるのだと思います。目標数字に対しても己に厳しく、入社2ヶ月とは思えないスピード感で新規のお客様から契約をいただいてくる。パフのサービスはオーダーメイドで提案する無形商材だから、営業難易度はけっこう高い。にもかかわらず抜群の突破力で受注するのだから、なんていうか必殺仕事人？　This is the営業？　ひとりひとりが職人であるパフのなかでも、鬼丸さんは営業のプロとしてお客様との関係作りが圧倒的に抜きん出ているのです。