ヤマシタとの最初の出会いは飲み会の席。一次選考を兼ねた説明会の後に石上と食事をする約束になっていたらしいんだけど、俺と石上の案件打合せが終わらず、時間もないからスタッフを交えて飲みながらもう少し話そうという話になって、じゃあヤマシタも一緒でいいか、と。ヤマシタのことは何となくは聞いていて、有望株だという話だったから打合せの同席も動機づけになるかなーなんていう下心もあってのことだったんだけど、いざ始まるとそんなこと全然忘れてエキサイトしちゃったのよね。「もっとこうできたよね？」「なんでこんなこともわかってないの？」と石上にダメ出しラッシュを浴びせちゃって、石上は悔しくて号泣。まあ、当時の石上と俺との間ではよくある光景だったんだけど、そんなところにたまたま同席してしまった学生ヤマシタは、たまったもんじゃないわけですよ。
しまった！と思ったけど後の祭り。もうこの先の選考には進まないかもなぁ、と申し訳ない気持ちでいたんだけど、本人は全く意に介してなくて、むしろ「仕事に対して泣くほど頑張れるなんて素敵！」と石上へのリスペクトを強めたというんだからその図太さに笑える。

そんなド根性娘だからとんとん拍子で選考は通過。残すは釘崎さんの最終面接のみ。3次選考を担当した俺はここもあっさり合格すると思っていたんだけど、釘崎さんの見立ては違った。パフへの愛が盲目過ぎて、入社後に大きなギャップを感じるんじゃないか？という懸念から、ちょっと冷却期間を置いた方がいいと。それで一旦保留にしたんですよ。後で聞いたら当然合格すると思っていたヤマシタは結構ショックだったみたい。でも本当にマッチするかもう一回確かめようと追加でやったインターンシップを通して、頭も整理して、最後は「保留されてよりパフに行きたい気持ちが強まった」って。やっぱ図太い（笑）。