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第02話 「株式会社パフ、のーんびり事業開始!」
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1997年12月26日 。
この日、あいかわらずボクは、パフを作る前の会社、H社に出社していた。
パフの設立は、2週間前の97年12月12日であったが、実はボクはまだ、このときは前の会社に籍を置いていた。会社との契約上は、12月末が正式な退職日となっていたからだ。
いままで、盆と正月以外はあまり休暇をとったことがなかったので、有給休暇がタンマリと残っており、そのまま退職という方法をとれなくもなかったが、残していく他の仲間のことを考えると、道義上そんなことはとても出来ない。
もっとも、引き継ぎが全然終わっておらず、休めるような状況でもなかったのだが…。
結局H社の仕事納めである12月26日まで、フル出勤してしまい、パフの社長としての仕事は、設立から2週間、何一つやることができなかった。
でも、いままでお世話になったH社の仲間たちがこの日、盛大な送別会を開いてくれた。いろんな激励の言葉が書き込まれた色紙をもらった時には、感無量であった。ほんとに、感謝感謝の気持ちでH社を去ることができた。
そして一夜明けて12月27日(土)。
カレンダーの都合で、世の中はすでに正月休みに突入していた。
しかし、やっとパフの事業が開始ができるこの日、休んでなどいられない。
会社を起こしたからには、仕事をしなきゃならない。いや正確には、なんの仕事もないわけで、仕事を見つけてこなければならない。でも世の中休みだから、仕事なんて見つけてこれるわけはない。
結局、パフでの最初の仕事は、いままで会社員時代にお世話になったいろんな取引先の方々に、会社設立をお知らせするハガキを書くことであった。
おそらくその数、500枚以上はあったのではなかろうか…。
ハガキを書くといっても実際にはワープロで作った原稿を印刷し、宛名もエクセルに入力したやつを、宛名書きソフトで印刷するだけだったのだが…。
でもこれが結構たいへん。
のらりくらりと名簿や名刺を整理しながら、エクセルにデータを入力する作業は、かなりつらいものがあった。
大晦日の日、経理担当のY(カミ)さんとその娘と一緒に、東京駅南口の目の前、丸の内中央郵便局にハガキをドサッと出しに行ったのを覚えている。
これが1997年の仕事納めであり、同時にパフの仕事始めでもあった。
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(50円×500枚、25,000円の出費なり。つづく) |
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