1995年初秋。
インターネットで求人情報…。
この時期、インターネットを使って情報を発信している会社は数える位しか
なく、果たしてビジネスとして成立するかどうか…。
なにせ、今では「リクナビ」で一世を風靡しているかのリクルート社ですら
この時はまだ、ネットのサービスは行っていなかったのですから。
ところで、このネットによる求人情報メディアの名前をどうするか?
当時の会社の仲間内で、あぁだこうだ案を出すものの、今ひとつ良い名前が
浮かびませんでした。
ある日、会社の誰か(親会社の人事部長だったような…)が、中華料理
(確か「飛龍門」という店)を食べてきた帰りに、
「そう言えばクギサキくんさー、『登龍門』っていうのも良くない?」と言
われ、
「ほー、そりゃなかなか良いかもしれないっすねー。若者が社会人として
巣立っていくための場を提供する『登龍門』、うん、これでいきましょう!」
H社の社長も、このネーミングには気に入ってくれたようで、その日のうち
に、正式決定したのでした。
……「インターネット求人情報 『登龍門』」
ボクが以降3年間、深く関わっていくことになる、生まれて初めてのWeb
サイトでした。
が!、この時はまだ名前が決まっただけで、中身がなーんにも出来上がって
いなかったのです。
サイトのオープン日は、勢いで「12月1日」と決めたものの、まだ画面ひ
とつ出来上がっていない…。
果たして本当に間に合うのだろうか…?
クギサキ青年(ではもうないか)34歳。不安ばかりが募る毎日でした。
(今回は短め…つづく)
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