1997年10月下旬。
カミさんの承諾を得たボクは、なんの気兼ねもなく正々堂々と独立への準備を
進めることができるようになりました。
まず、真っ先に報告したのは、あのムライミツル氏。
釘 : 「ムライさーん、ムライさんの忠告通り、カミさんを説得し味方につけまし
たよ?」
ム : 「え?何の話?」
釘 : 「何の…って、おれ会社作るんですよ、作れって言ったのはムライさん
ですよ?」
ム : 「えー!?そうかー、作るのかー、へー、そうかー、思い切ったなー…」
まー、もともとこんな感じの人なので、あまり気にしませんでしたが。
そして、次の報告&相談が、兄貴。
そもそも弟のボクをリクルート業界に引きずりこんだのは、兄貴。
この時兄は、某リクルート関連会社の社長に就任したばかりでした。
そんなことで、兄貴にはぜひ出資を仰ぎ、株主になってもらおうと思って…。
釘 : 「あ、もしもし俺、清秀だけど久ぶり。あのさー、俺会社作ることにした」
兄 : 「そうかー」
釘 : 「よかったら出資してくれないか?」
兄 : 「わかった。100万円くらいなら何とかするぞ」
兄からは、少しは反対されるかと思いきや、むしろ独立することを喜んでくれた
ようでした。しかも100万円ポーンと出してくれるという…。
逆に拍子抜けしたものでした。
さて、これで資本金は、とりあえず自分のお金と併せて、200万円確保した
ことになります。
あと800万円どうするか…。
「そうだ!昔からの友人をリストにし、一人一人お願いしてみよう」
「とりあえず、『事業計画書』をつくんなきゃ!」
そして苦心の末できあがったのは、A4サイズ2枚だけの事業計画書。
今読み返すと、恥ずかしくなるほど拙いものでした。
そして、作成の翌日から、本格的な出資者探しが始まるのでした。
( 詐欺でつかまるなよな!…つづく)
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