釘さんの100の出会い プロフィール
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  <第89話> 「なぞのコンサルタント、寺さん(その2)」   2006/09/04  
 
港区三田の閑静な場所に、「寺さん」なる人が経営する事務所、株式会社エイ ムコンサルツはあった。

「おー、いらっしゃいいらっしゃい。あなたが釘さんですかー。あ、はじめま して。私、エイムコンサルツのテラオカです!」

と、寺さんは僕が入るなり、相好を崩して出迎えてくれた。

経営コンサルをやっていると聞いていたので、インテリ風な人を想像していた のだが、実際に目の前にいるその人は、どう贔屓目に見ても「インテリ」とい うのとは程遠い風貌だった。

はち切れんばかりの笑顔。艶と張りのある頬っぺた。うるさいくらいに元気で 大きな声の挨拶。

なんだか「田舎にいる農家の元気なおじちゃん」という感じの人だったのだ。

世間話を交えての自己紹介をしているときだった。


「え、釘さんは熊本ですか?そぎゃんですかー。え、ヤッチロ(八代)?まあ、 ほんなこつですかー」

と、寺さんも急に熊本弁で喋りはじめたのだ。

「いやー、そりゃ奇遇ですなー。実は私も熊本出身ですたい!しかも八代選出 の代議士の秘書を、学生時代はやっとったこともあったとですよ。ガハハハー」

もともと寺さんは、壁を作るような話し方をしない人なのだが、出身地が一緒 ということが分かってからというもの、すべての垣根を取っ払っていろんな話 をしてくれた。

年齢は、僕よりもちょうどひと回り上だった。いわゆる団塊の世代の人である。

1960年代から1970年代にかけての、戦後の日本がイチバン生き生きとしていた 時代に青春を過ごしていた人だ。

この日の出会いをきっかけにして、生まれたばかりのヨチヨチのパフは、寺さ んに様々なことをお願いすることになる。

●パフの社員やインターンシップ生の為の営業研修
●僕とのさまざまな案件に関しての会議・ブレスト
●学生向け就職講座の講師
●企業向けセミナーの講師
●学生向けイベントのコーディネーター
●そして、パフの取締役


パフ創業一年目から丸2年間。寺さんとは本当に濃いお付き合いをさせてもら った。
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