いきなり余談。
「なぞのコンサルタント寺さん」の前回(その2)を配信した翌日、その寺さ
ん本人に用事があって電話をした。
「あ、はい、お電話代わりました。田舎におります、農家の元気なおいちゃん
ですが……」(しばらく沈黙した後)「がーはっはっはっはー!、いやいやい
や、愉快、愉快」
真面目な用件だったのだが、僕も思わず大爆笑してしまった。寺さんというの
は、まさにそのような人なのだ。
寺さんがパフを(というか僕を)強烈に支援してくれていたのは、1998年の秋
頃から2000年の夏頃まで。丸々2年間の長い月日だった。この2年の間に僕と
寺さんとで生み出したものはたくさんある。そのたくさんあるなかでも、現在
もその姿を(変化を遂げつつも)残しているものを、本日は書き留めておきた
いと思う。
【1】うまれよ塾
1999年の3月下旬。僕と寺さんの雑談から企画が始まった塾だった。
「学生の視点で企業の採用を考える」というのは、パフの設立時からのポリシ
ーだったのだが、その会社の代表者たるもの、学生の気持ちを、肌で感じ取れ
るようでなければ「学生の立場から」なんて、おこがましくて口になんか出せ
ない。そんな思いで始めた塾だったのだ。
「うまれよ」という塾名の命名は僕だったのだが、初代塾長兼講師は、寺さん
にお願いした。プログラムの中身は当時と比べると一変したが、「優しく、厳
しく、面白く」の講義内容は、当時の寺さんの教えを、そのまま踏襲している。
【2】就職応援イベント「キミは就職できるか?」
1999年の2月から実施した、パフ名物イベントである。当時の学生向け就職イ
ベントの常識をひっくり返したイベントだった。当時の学生向けのイベントと
いえば、企業ブースがいくつもある展示会方式の「合同説明会」だけだった。
学生向けというよりも、企業の採用のためのイベントだった。
しかし「キミは就職できるか?」では、コントあり、演劇あり、討論あり、就
職相談室あり、の、「為になるんだけど愉快なイベント」、「ちょっとだけエ
ンターテインメントっぽいイベント」、「企業の人事担当者をスタッフとして
使っちゃうイベント」、「あくまで学生の就職を後押しするためのイベント」
という仕掛けをした。
寺さんの事務所で、学生や企業の担当者を巻き込みながら、10時間以上の議
論を経て生み出したイベントだ。
以降、脈々とこのイベントはパフのイベント精神に受け継がれている。もう5
年ほど前ではあるが、オープニングで幕が開くと同時に、僕がフォークギター
を抱えて「母に捧げるバラード」を熱唱したのもこのイベントだった。
昨年からは「就活ひらけゴマ!」というイベント名称に変わってはいるが、こ
れらコンセプトは今後も続いていくものと思う(続いてほしい)。
【3】末広がりの5本締め
パフのイベントの最後に行なっている恒例の「手締め」だ。これも寺さんが最
初にやり始めたものだ。ベタな、ちょっと恥ずかしくなる、とても人間臭い手
締めなのだが、妙に学生向けイベントのフィナーレに似合うのだ。
パフのイベントの最後に、僕や司会をやった社員が必ず最後に行なっているの
だが、いまだに、「いよーぉおっ!」の威勢のある元気な掛け声は、寺さんを
超えることができないでいる。
・・・
まだまだ、面白いエピソードはたくさんあるのだが、そろそろ次の出会いに移
らなければ「100人の出会い達成」が何年あっても終わらなくなってしまう。
よって、寺さんとの出会いのエピソードは、名残惜しいが、ここらで終了する
ことにしよう。
ということで、59番目の出会い。パフの事業やスピリッツに大きな影響を与
えた、「なぞのコンサルタント寺さん」こと、株式会社エイムコンサルツ代表
取締役社長、寺岡晟 (てらおかひかる)さんでした。
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