1998年2月中旬。
会社倒産の危機を救う「救世主」としてのWebサイトを、急ピッチで企画していた。
「会社説明会の告知だけにターゲットを絞り、余計な情報は一切載せない」
「とにかくシンプルで分かりやすいサイトにする」
この2つのコンセプトで企画を進めた。
開発担当のO君も、連日深夜までサイト構築を進めてくれ、ほぼ2月末頃には運営がスタートできるメドがついた。
さて、ところでサイトには名前が必要だな。なんにしよう??
とにかくシンプルで分かりやすく…。このコンセプトに基づいて考えた結果、名前は比較的すぐに決まった。
「しゅうかん会社説明会」
1週間に1回、新しい説明会情報を掲載していくつもりだったので、まさにそのまんまのネーミングである。
さてさて、では企業からもらう掲載料金。いくらにしよう???
これもすぐに決まった。
「3万円」(説明会への申し込み画面をつける場合はさらに3万円)
これならば、出来たばかりで実績にない会社の企画であっても、担当者自身の決裁でなんとかなる金額だろう…そう思った。
さてさてさて、では正式運営スタート日。いつにしよう????。
これまたすぐに決まった。
「3月3日」
掲載料も3万円だし、3月3日はぞろ目。「3」は栄光の背番号(?)だし。
なんとなく縁起がいいだろう…ということでこうなった。
で、肝心の営業活動はどうする?
これも、すでに手を打ってあった。
パフの非常勤役員を務めてもらっていた鉢嶺さんの会社(株式会社オプト)は、当時企業へのFAXDMを、事業の中心に据えていた。
首都圏の会社を中心として数千社のFAX名簿を所有しており、この名簿に対して一斉にDMをFAXで打たせてもらうことになったのだった。
しかし、いくら3万円で安いとは言っても、出来たばかりの会社で、知名度や実績がまったくない、いわば信用ゼロの会社の企画。
そこで掲載料金は、「最初の3週間は0円」、つまり「タダ」とした。
4週間目から有料とし、そこから初めて料金が発生する。
効果がなく、3週間で掲載をやめたい企業があれば、掲載をストップし、お金は一切請求しない。
こんな料金体系とした。
「よし!これでかなりの企業が食いついてきてくれるはずだ!」
出来上がった画面イメージと「最初の3週間は掲載無料!」のコピーを大きく載せたA4一枚のFAX送信用ちらしを一晩かけて制作した。
そしてその日の夜(いや明け方だったか…)、
数千社の企業に、掲載申し込みが殺到することを願いつつ、FAXを一斉に送ったのだった。
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