1998年10月。
講談社の協賛企業としての参画は、こうして決まった。
しかし、驚くべきはそれだけではなかったのだ。
「講談社の採用の姿勢を伝えるためのホームページ」をパフで作ることにな
ったのだ。
ホームページ制作の仕事は、経験がないわけではなかった。
前年も、協賛企業の東芝テックのホームページを制作しており、高い評価を
いただいていた。
パフには、設立当初から制作の仕事を一緒にやってくれるパートナー企業が
いた。いや「設立当初から」というのは正確ではない。「設立以前から」と
言い直すべきだろう。
ボクがパフを作る3年前。「登龍門」というサイトの運営責任者だったころ、
ボクと一緒にサイトのデザインを担当してもらっていたデザイン会社が、
パフのパートナーデザイン会社だ。
その名を「グレート・ローク・アソシエイツ」(略してGL)という。
長い社名だが、その社名の由来は……(ヤバイ!何回も聞いているのだが、
思い出せない。グレート・ロークの皆さん、ゴメンナサイ!)。
そのGLと一緒に、講談社の採用ホームページを制作することにした。
また、これを機会に、ホームページ制作の仕事を意識的に増やすよう心が
けた。
ホームページ制作は、受注金額の割にはあまり儲かる仕事ではない。
まず極めて「労働集約型の仕事」であるということ。
そして、原価率の高い仕事であるということ。
さらに、競合他社との「コンペ」(作品の提案や見積書を複数出させて、
もっとも優れた会社に発注する行為)を経ての受注が多い仕事であること
(コンペに負けることもあり、そんなときはまさに「骨り損のくたびれもうけ]
なのである)。
こんな理由から、あまり積極的には営業していなかったのが正直なところで
ある。
しかし、この仕事は、お客様のことを隅々まで知るチャンスでもある。
そんなこともあり、この年から、ホームページ制作の仕事を前面に押し出し
ながら営業活動を行った。
すぐの実りは少なかったものの、今ではホームページ制作の仕事は、パフ全
体の売上げの1割以上に達している。
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