2000年1月4日。
初詣直後の悪夢だった。
運び込まれたのは、金刀比羅宮から徒歩3分もかからないところにある
「虎ノ門病院」。
呼吸がまともに出来なかったボクは、きっとすぐにでも緊急手術室に運び込
まれるものと思っていたのだが…。
婦長さんっぽい看護婦が、ボクのところにやって来て病状を聞く。
「あなた、どうされましたか?」
かなり冷たい事務的な口調だ。
「どうされましたか」と聞かれても、こちらは背中が激痛で息をするのもまま
ならないのに、うまく喋ることができない。
「背・背中が痛くて息が…」と言いかけたら、
「え?なんですか?よく分かりませんね。行きたいのでは外科ですか、呼吸
器関係ですか?」
と、なにやら怒られてしまう。
ボクもさすがに切れてしまい、
「それを判断するのがアンタだろうが!こっちはすごい痛みで苦しいんだ!
早く医者のところに連れて行け!」
必死の形相での訴えが、多少は通じたのだろうか。
車椅子が用意され、それに乗せられて医師のところに連れて行かれた。
診察が終った後の医師の言葉。
「うーん。言うなれば『ぎっくり背中』ですな。何かの拍子に、背骨の周り
の筋を違えてしまったんでしょう。まー、2~3日は動き回らないで、寝て
いてください」
ぎっくり背中?聞いたことないぞ!
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