2000年8月8日(火)。
タカノリの、付け焼刃的新人教育(なんたって同じ新人のヨシカワとフルカ
ワが教育担当者なのだから…)も終了し、いよいよ、戦闘開始の時が来た。
戦闘開始……。
つまり、企業向けに、2002年度の新卒採用のための提案営業を行うのだ。
2002年度の就職に向けた「パフの就職応援ページ」は、この年の10月
下旬にオープンさせる予定だった。
そのページへの掲載契約を含む「パフ協賛企業」としての契約は、遅くとも
10月上旬までには結んでもらわないといけない。
もちろん掲載の契約だけではない。その裏に隠れた、各種新卒採用のための
企画(各社採用ホームページの制作や、システム構築、イベント企画等など)
を提案し、受注を取ってこなければならない。
パフの営業は、1社1社の企業に訪問して、「協賛企業」になっていただく
ことを前提として、採用プランを提案する。
パフの営業が難しいのは、単なる企画・商品売りではなくて、「まず理念・
考え方ありき」の営業姿勢を貫いているところにある。
一見、青臭いと思われるかもしれない「顔の見える就職と採用」の考えを
トウトウと語り(簡単に言うと“人間臭い採用が大事”だということ)、
そのために設けた、協賛企業の3つの条件(=協賛基準)を説明する。
ちなみに協賛基準とは、
●社会に新しい価値を提供すべく努力している会社であること。
●学生を採用する際、熱き想いで企業の使命・理念、将来の展望を語るこ
とができる会社であること。
●道義を重んじ、ウソのない誠実な採用活動を行っている会社であること。
の3つである。
これらを真剣に説明するところからパフの営業は始まるのだ。
しかし、このことを説明したとき、
「こいつら何言ってるんだろ?アホじゃないのか?」
という顔を、あからさまにされてしまうことも多い。
こういう大変な営業を、1週間前にパフに来たばかりの内定者にやらせよう
というわけである。
当時のパフの協賛企業数は、約20社。ボクは、この既存の企業が次年度も
継続して契約していただけるようなフォロー営業を中心に行うことにした。
そして、内定者4名には、首都圏の未取引の企業のリストを与え、
「まずは片っ端から電話して、訪問の約束(アポ)を取り付けろ!
アポが取れた会社にはオレがお前らと一緒に同行するからさ♪」
という指示を与えた。
今の協賛企業20社だけで、我々全員が食べていけるだけの売上げを確保す
るのは難しい。内定者4名が、どれだけ多くの新規の会社からアポをとって
契約に繋げることができるか……。
実は、会社の命運を賭けたミッションを、彼ら4名の内定者は背負っていた
のだった。
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