2000年8月上旬。正確には、8月11日(金)。
内定者が全員新規(未取引)企業にアポ(電話での訪問の約束)がとれたこ
との“ご褒美”として、『焼肉食い放題』を全員に振舞うことにした。
もちろんアポが取れただけでは、何の売上げにもならないわけだが、
このアポが、将来の「大得意先」を生み出すキッカケになるわけだ。
そいう意味では、会社の大きな躍進のための、「最初の一歩」である。
その最初の一歩を、皆で焼肉を食べて祝おう!ということなのである。
いま考えれば、随分と悠長でノドカなことをやっていたと思うが、
この頃はやること成すことすべてが初めての経験である。
何かにつけて、理由をつけながら飲みに行っていた。
この日の「焼肉食い放題」は、内定者の4名+ボク。
のはずだったが、実はもう1名、飛び入りゲストが加わった。
その名を「辻太一朗」という。
学生の皆さんには、「面接官の本音」(日経BP社)の著者といえば知って
いる人も多いのではないだろうか。
元々はリクルートの人事部で、敏腕採用担当者として活躍していた人だ。
でも、この頃の辻さんは、リクルートを辞めて間もない頃。
「株式会社アイジャスト」という、採用コンサル&アウトソーシングの会社
を立ち上げたばかりの頃だった。
なぜ、ボクと辻さんが知り合ったかというと…。
詳しく話そうとすると、それだけで3週間分くらいの物語になってしまうの
で、思いっきり端折って説明する。
辻さんが勤めていたリクルート人事部の上司Mさんは、ボクがリクルートで
売れない営業マンをやっていた頃の先輩M氏と同一人物だった。
しかも、そのMさんは、ボクをそそのかして(?)独立を促した、
パフ創業の黒幕(!)でもある。
このMさんが、辻さんをボクに紹介してくれたのだ。
「クギサキさぁ、辻っていう、ちょっとスケベだけど、最高に学生思いの人
物がいるんだ。今度お前に紹介するよ。お前と辻が一緒に組めば、ぜったい
面白いことやれるからさ!」
という感じだった。
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