「クギサキさぁ、辻っていう、ちょっとスケベだけど、最高に学生思いの人
物がいるんだ。今度お前に紹介するよ。お前と辻が一緒に組めば、ぜったい
面白いことやれるからさ!」
パフの陰の創業者であり黒幕であるMさんから、こんなふうに辻さんを紹介
してもらった。
Mさんを交えて最初に辻さんと会ったのが、この年(2000年)の春先だ
った。確か、神田の飲み屋だったと記憶している。
以来、辻さんとは何回か情報交換をしたりしていたが、
まだ「一緒に組んで何かやる」といった具体的なものはなかった。
そんな辻さんがなぜ、「焼肉食い放題」に加わったか。
実は、この日の夜、「焼肉食い放題」が決まる前から、辻さんとボクとは、
ある件で打ち合わせをすることになっていた。
辻さんの著書「面接官の本音」(日経BP社)の改訂版の発行に際して、パ
フがちょっとだけお手伝いをすることなっており、そのための打ち合わせだ
ったのだ。
お手伝いといっても大したことではない。本に掲載する「学生の声」を、
パフ会員学生から募ることにしたのだ。
で、その打ち合わせが終ったあとに、「これから皆で焼肉を食べに行くんで
すけど、辻さんも一緒にどうですか?」ということになったのである。
……
辻さんを交えての「焼肉食い放題」。
辻さんの漫才みたいな関西弁トークもあり、たいへん盛り上がった。
ちなみに、辻さんがパフの内定者と会ったのは、この日が初めてである。
以来、辻さんには、公私にわたってパフのスタッフの相談に乗ってもらっている。
また、この年の冬以降、辻さんにはパフのイベント“キミは就職できるか?”
の、コーディネータ役を、毎年・毎回、務めていただいている。
まさか、この時の「焼肉食い放題」が、前払いのギャラだったとは、
いかに切れ者の辻さんとて、予測していなかっただろう…。
さて、それはともかく。
いよいよ翌週から、内定者スタッフの営業訪問が始まる。自分でアポを取っ
た会社に、自らの言葉で「パフ」を売り込みに行くのだ。
さぁ、どうなることやら…。
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