大学時代の人形劇団での活動が僕に及ぼした影響は大きい。なかでも、後輩た
ちと一緒に過ごした大学2年生から大学3年生にかけての2年間の日々は、僕
にとっては、宝ともいうべき日々だった。
僕らが人形劇の練習に費やす時間は、かなりのものだった。
練習は月曜~金曜の毎日。公演が近い場合は土曜日も行う。
昼休みは、大学本館の屋上で約20分間の発声練習。講義終了後の夜6時から
8時半までの2時間半は、みっちりと練習。
チームプレーなので、一人でも欠けると練習が成り立たない。だから風邪もひ
けない。ずる休みなんてもってのほかだ。みんな適度な緊張感を保ちながら、
毎日の練習を過ごしていた。
子どもたちに、僕らの人形劇で「喜んでもらいたい、感動してもらいたい」と
いう一心で活動していた。
そんな濃い密度で集っていた仲間たちなので、劇団の連中とは、普通の親友と
か、先輩・後輩とかとは違った、肉親みたいな、家族みたいな付き合い方だっ
た。
特に忘れられないのは後輩たち。僕は昔から我がままな性格で、後輩にムリば
かり強いていた。「べらんめぇ」の口調で、どう考えても道理の通らない無茶
なことばかり言っていた。
毎日のように朝まで酒につき合わせたり、突然一週間も下宿に同棲(?)させ
てもらったり、銭湯に行ったら背中を流させたり、いわゆる「迷惑」な先輩だ
った。
しかし、そんな迷惑な先輩のことを「クギのやろう!!…でも、憎めない奴だ
から今回は許してやるか」と、広い心で許してくれた後輩たち。愛すべき連中
だった。
今もたまに会うと「クギには、さんざん迷惑かけられたよな!」と、どっちが
先輩なのかわからないようなことを、よく言われたりする。
オカハシ、ヒグチ、ウチダ、ヤベ、ヤマネ、ソデヤマ、カワイ、タマキ、タカ
デ、マツダ、エビナ、オオサワ、オギタなどなど。10名以上の可愛い後輩た
ち。僕が人形劇団ZOOの団長を務めていたころの後輩たちだ。
今では、自営業、企業の幹部、学校の先生、専業主婦など、それぞれの道を歩
んでいる。実は、パフの株主になっている連中もたくさんいる。
・・・ということで、25番目の素晴らしき出会いは、人形劇団ZOOの後輩
たちでした(後輩の皆さん、人数が多すぎるのでひとまとめで失礼しました)。
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