1997年12月12日。
この日がパフの設立日、すなわちパフが生まれた日です。
「生まれた!」といっても、「おぎゃ~」と産声をあげるでもなく、ただ無表
情な法務局のお兄ちゃんが、会社設立登記申請の書類を受け取ってくれただけ
のことなんですけどね…。
この日、クギサキくん、37才と0ヶ月12日。
お世辞にも「青年社長」とは言えない年齢になっていましたが、それでも、こ
れから始まる未知の世界に、まるで少年のように心をウキウキさせていました。
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この「パフ創業物語」を書き始めたのが、昨年の7月30日。
第1話のタイトルが「清秀誕生」(ボクの下の名前です)。
まさに丸1年間の歳月をかけて、クギサキキヨヒデという人間が生まれて過ご
してきた37年間を綴ってきました。
執筆当初は、単に就職シーズン端境期の、「苦し紛れのネタ」に過ぎなかった
のですが、連載を続ければ続けるほど、読者の皆さんから励ましメールがたく
さん届くようになり、『こりゃー、まじめに書かなきゃ!』という思いに変わ
ってきたのです。
この物語の中でも明らかになっている通り、ボクは幼いときから優等生でも、
ガキ大将でも何でもなく、どちらかというと(否大いに!)劣等生であり、い
じめられっ子でした。
それでも育った時代や土地や仲間が良かったのか、「正義」や「志」や「意気」
といった言葉には敏感に反応し、
「後世に名を残すとまでは行かなくても、平凡な人生は送りたくない」
という人生観(というほど大袈裟なものではないが)が生まれたような気がし
ます。
そうそう、ボクは「創業物語」の執筆を通じて、図らずも遅ればせながら「自
己分析」をしていたのかもしれません。
しかも、物語の主人公である「クギサキ少年」を客観的に見つめながら、
『こいつは、将来どんな社会人になっていくんだろう。
どんな職業が似合っているんだろう。
果たして、こんな奴に、会社なんて作れるんだろうか…』
なんてことを、まるで他人のことのように心配したものです。
物語を書き進めるうちに、当時は自分でも気づいていなかったことに気づかさ
れたり、反省したり、恥ずかしくなったり、ということも日常でした。
どーしても、その時の自分をうまく表現できずに、徹夜するなんてことも実は
何回かありました。
でも、そうやって苦労しながらも、自分が送ってきた人生や、とってきた行動
を振り返り考えることの大切さに、今更ながら気づいたんですね。
この物語に、ずーっと付き合ってくださった読者の皆さん、皆さんの多くは来
年、社会に飛び出す方たちですね。
「クギサキ少年」という決してエリートでも何でもない極フツーの奴が、脱線
気味の学生生活を送り、脱線気味の就職をして、それで、いくつかの偶然や苦
境や出会いを経て、「パフ」という会社を創った。
これがみなさんの参考になるのか、勇気になるのか、励ましになるのか、(ある
いは全く何の役にも立たないのか)分かりませんが、少なくともこんな生き方
をしてきた人間が運営しているのが「パフの就職応援ページ」であることを、
ご納得いただけたらなー、と思っています。
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1997年12月12日深夜。
身内だけのささやかな「設立記念パーティー」で、日本酒をしたたか飲んでし
まったクギサキくん。
明日から始まる「パフ」という会社の物語を、どう造りあげていくのか…。
きっとノラリクラリと、「あー、めんどくせーなー…」と言いながら、
でも、結構真面目に過ごしていくんでしょうね!
お・し・ま・い
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